【神社とは】

神社は日本古来の信仰である「神道」の施設である。神道とは、日本古来の山や川などの自然のあらゆるものを崇拝する考え方である。神社とは神様の家であり、尊い神の為に祭りを行う場所である。

【神社の名称(社号について)】

神宮:皇族にゆかりのある皇族直系の神社の社号である。

神社:一般の神社に対する社号である。

大社:大社はもともと、出雲大社を示す社号である。現在では、その他の神社でも広く使われている社号である。

【神社の社格制度について】

2000年以上の歴史の中で時代により様々な神社の格式を表す社格制度が存在したが、第二次世界大戦(太平洋戦争)後、GHQが国(政府)と神道が強く結びついた国家神道体制を禁止した神道指令の発令により、廃止された。現在は伊勢神宮を特別なものとし、それ以外の神社は全て等しいという考えの体制となっている。旧社格制度には、律令制に基づいた旧国の代表神社を定めた「一の宮」などがある。

【崇拝対象】

古来の神社は、山や川、岩などの自然が主に崇拝されてきた。日本では、自然をはじめ神羅万象、全てのあらゆる物に神々が宿ると考えられてきた為、日本の神社では、「鏡」や「刀」「岩」「人」など、ありとあらゆる物が神様として祀られている。

【入口に鳥居】

参道の入り口にある「鳥居」は、神社のシンボルとして地図記号にもなっており、鳥居より先は神々が降臨する神聖な領域とされている。

【聖域の守護者】

狛犬(こまいぬ)。狛犬は仏教とともに日本に伝来した為、お寺によっては設置されている場合があり、逆にそれよりも古い歴史の神社等には無い場合もある。その姿は、稲荷神社では「狐」、春日神社では「鹿」など様々である。

【聖職者】

神社における聖職者は、「神職(しんしょく)」と呼ばれ、神々との仲をとりもつ存在である。神について学ぶ神道学科のある大学で教養を得たプロであり、神社の職員である。

【管理組織】

日本全国約8万社の神社を管理し包括するのは、民間の宗教法人「神社本庁」である。戦前は国家神道により内務省の外局である「神祇院(じんぎいん)」と呼ばれる国家機関により管理されていた。神社本庁は、その後継団体となっている。神社本庁の頂点には「統理」と呼ばれる職があり、旧皇族、華族(旧日本の貴族階級)らがその職を務めている。

また、有名な神社では靖国神社など、神社本庁に属さない「単立神社」とよばれる神社も多数存在する。